アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の基礎知識

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎とは、アレルギー反応と密接な関係がある、代表的な皮膚疾患で、強いかゆみを伴う湿疹を起こします。

アトピーという言葉はイギリス語で「不特定」を意味します。

湿疹のできる場所は、多くは「ひたい」「口のまわり」「耳たぶの下」「首」「手足の関節」などです。

アトピー性皮膚炎の原因は、遺伝的要素が大きい疾患と言われてきましたが、最近のアトピー性皮膚炎の急増を見ると、家族に病歴がない人も発症しており、遺伝という説も疑問視されるようになりました。

アトピー性皮膚炎に罹っている子供の多くは、アレルギーを起こしやすい体質を持っているといわれています。

そのため、アレルギー反応を引き起こす物質の、食べ物や、ダニやカビ、埃などに触れてアトピー性皮膚炎を起こすのではないかとされています。

ダニ他のアレルギー反応を引き起こす物質を「アルゲン」と呼んでいます。

また、アトピー性皮膚炎を発症する原因にはアレルギー他、その人の皮膚が薄くて弱いなどの体質よっても発症することが明らかになっています。

皮膚のフィラグリン遺伝子に異常があると皮膚のバリア層が弱く湿疹を起こしやすいとされています。

日本人の27%が皮膚のバリア層が弱いということで、日本人は比較的アトピー性皮膚炎を体質的に起こしやすいようです。

アトピー体質の子は、皮膚が乾燥しやすく刺激に弱いので、汗をかかないようにするとか、衣服も皮膚を刺激しないようものを選んで着ることなどの注意が必要です。

また、ストレスで実際にはかゆくなくてもかゆく感じてかきむしって症状を悪化せてしまうケースもあります。

スキンケアと同時に心の面のケアも大切です。

アトピー性皮膚炎にかかる、4つの条件

アトピー性皮膚炎になるには、遺伝的要素も体質も大きく関係してきますが、それ以上に環境とか条件が大きくかかわって発症しているといえます。

なぜなら、日本人の多くの人にアトピー性皮膚炎の素因はあり、反対にアトピーの家族歴の無い人でもアトピー性皮膚炎を発症しています。

それら遺伝的要素に体質、そこに環境がなどの条件が加わって発症するのですから、この条件を深く考えてみる必要があるといえます。

アトピー性皮膚炎にかかる4つの条件ということが言われていますが、その4つの条件とは、
【1、乾燥肌など角層の保湿機能の低下】
【2、食事アレルギーが皮膚炎を悪化】
【3、体内の悪い脂が体質的に多いとか必要な脂が少ない】
【4、活性酸素を取り除くSCDの力が弱い】
などが挙げられています。

SCDとは、脊髄小脳変性症と呼ばれる遺伝子異常のことです。

これらの条件のうち、乾燥肌がアトピーになりやすいのは、環境による乾燥が原因の他、アトピーの遺伝子を持っている人は、体質的に保湿する力が弱く、肌が乾燥してしまうのも、皮膚炎を起こす原因となっています。

このような乾燥状態のときに、アレルギー反応を起こしやすい食べ物を食べるなどが重なると、さらにアトピー性皮膚炎を起こしやすくなります。

体の中の脂が多いのも、アトピー性皮膚炎を起こしやすくしますが、その原因は、その人の体質的なものの他、現代の社会環境がそうさせている面もあります。

環境汚染で生じた活性酸素も人間の体に大きな影響を与えています。

現代の人にアトピー性皮膚炎が急増しているのも、アトピーが遺伝だけのものでもなく、体質的なものだけでもなく、環境も大きく係わっている証(あかし)といえます。

アレルギーマーチとは

「アレルギーマーチ」という言葉をご存知ですか?

アレルギーマーチとは、小児のアレルギーによくみられる特徴で、年齢が経つとともにアレルギー症状の発症の仕方が変わることを言います。

ある例では、乳児時代に食べ物によるアレルギーからアトピー性皮膚炎をおこした子供は、幼児期になると喘息他アレルギー性鼻炎に罹り、思春期や成年期に入ると花粉症を発症するようになる傾向があります。

そして、年齢と共にマーチ(行進)のごとくに、次々にアレルギーの症状を変えながら発症することがあります。

上記のアレルギーから起こった疾患は、子供が大きくなるにしたがって治っていくばあいもありますし、場合によっては、発症したすべての症状に長い期間にわたって悩まされる場合場合も多くあります。

アレルギー性の疾患に悩む乳幼児が増えているといいますが、このようなアレルギーマーチは、アトピー性皮膚炎から始まっているといいます。

アトピー性皮膚炎は、多くが生後4~6カ月で発症しています。

発症する部位は頭や顔や胸などに出やすく、徐々に手足の関節部とか、内側のほうにも発症するようになります。

傾向としては、5~6歳くらいになると減ってきますが、ただ、生後9カ月くらいから気管支喘息が発症しやすくなります。

しかしおよそ7割の乳幼児が12~15歳という年齢になると治まっています。

幼児期の後半くらいから、アレルギー鼻炎も多くなりますが、原因となるアルゲンとなるアルゲンはダニばかりでなく、花粉がアルゲンとなっているケースもあります。

アトピー性皮膚炎から始まる「アレルギーマーチ」ですが、アトピーの遺伝子はほとんどの人が持っています。

アルゲンになるものを取り除くとともに、抵抗力のある強い体にすることが望まれます。

横行するアトピービジネス

アトピー性皮膚炎の患者さんが急増するとともに、アトピー性皮膚炎で苦しむ患者さんを餌に仕事をして儲けをたくらむ輩が多く出現しているといいます。

そのような良からぬビジネスのことを「アトピービジネス」と呼んでいます。

アトピーの言葉が「不特定」という意味を現しているように、アトピー性皮膚炎は複数の原因が重なって、原因が特定できないだけに治療も難しく、現代の医学をもってしても治療しきれないのが現実です。

そういう背景があるだけにアトピービジネスの悪徳商法で、治るようなことを言われれば、本当かと信じてしまいますし、また、例え半信半疑でも藁をもすがる思いで購入してしまう人もいるでしょう。

そして、このような悪徳商法をたくらむ業者は法の目をかいくぐって騙してきますから、違法性が見抜けませんし抜け穴を始めから用意しています。

そんなこともあり摘発するのも難しいものがあるといいます。

しかし、悪質な業者に対しては法律でも処分を下していますから、騙されたとわかったら泣き寝入りをせずに警察に訴えることをお勧めします。

それがまた、次の被害者を生まずにすむことができます。

このような悪徳ビジネスが横行する要因には、なかなか治すのが難しい疾患であるため、それだけ患者さんの悩みが深いこと、根治が難しい病気のため、たとえ治らなくても訴えにくいこと、それになんといってもアトピー性皮膚炎の患者さんが多いことも、アトピービジネスを横行させている要因になっています。

そして、騙す金額が大きいケースが多いだけに、被害者の気持ちを考えると許せません。

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