くも膜下出血

くも膜下出血の症状

くも膜下出血の症状

早期発見、早期治療。これは総ての疾患に共通して望ましいとされる対応策である。

病気もしくは障碍の中には時間がたつにつれ症状が消え、改善するいわゆる「自然治癒」と言うものがある。

ヘルニアの1部や、境界例パーソナリティ障碍(好悪の変化が激しく極端な性格。

病気ではないが不適応の原因となるので精神科医、もしくは心療内科医が介入する。

若いうちは激しい気質の人でも30代に入ると落ち着くことがおおい)などは「時が解決する」こともあるが、くも膜下出血をはじめとする頭部の疾患は多くの場合、放置すると増悪する。

出血が起こっていることに気が付かずに、日常生活を送ってしまうと、大きな発作が急に(本当は急ではないが、あたかも急に起ったように見えることも)起きて、回復が難しくなってしまうこともある。

くも膜下出血の主な症状は、頭部周辺の不快感および痛み、嘔吐、悪心等である。

排泄を司る部位が圧迫されれば、排尿障害、尿量の増加等尿の異常、体温の調節を司る場所が圧迫されれば、発熱などの症状が出ることもある。

症状が軽微な場合、風邪などと間違われ、看過されてしまう事例が報告されている。

脳疾患でしばしばみられる症状としては他に、手足が動きにくい、呂律が回らない、めまいがする、意味不明で脈絡のないことを言うなどがある。

症状の感じ方は人によって違いは出血量や圧迫された部位によっても出る症状は異なる。

「自分の命は自分が守る」その気概を持つことが大発作を防ぐ近道になると言われている。

頭痛と、くも膜下出血との関係

本項では、くも膜下出血の1症状としての頭痛を取り上げる。

頭痛については、「ものすごく痛い?」「こんな頭痛に要注意」でも触れているので、併せて読んでいただけると幸いだ。

頭痛はくも膜下出血でしばしば発現する主症状のひとつである。

痛みの感じ方には個人差があるが、日常生活で感じる物とはどこかしら違う印象の頭痛が起きることが多いようである。

激しく痛む(まるで誰かに殴られた時のようと言う人もいる。

特に後頭部に痛みが出ることが多いそうだ)、吐き気と同時に痛むと言った頭痛が突然起きた場合は、見過ごしてはならないと言われている。

脳血管障害による嘔吐は、時に噴き出すような激しい物となることがあると言われている。

昨日まで元気だった人が突然「頭が痛い」と言いだし、吐いたり吐き気を訴えたりしたら、迷わず救急車を呼んでいただきたい。

普段、病気をせず、体力のある人ほど周囲の人が注意を配ってあげる必要がある。

病気がちな人は、自分でもそれが分かっているのでまめに医者のもとに通い、あれやこれやと検査を受ける。

そのため、身体の異変が見つかりやすく、結果として命を取り留めることも多い。

一病息災と言われるゆえんである。

筆者は頑健さが取り柄と自認している方にも、インフルエンザワクチンの接種等の機会を通してかかりつけ医を持つことをお勧めする。

不安を抱える人を前に千の言葉で病気について語るよりも、ひとりの医者に会わせた方が有意義だからだ。

ホームドクターことかかりつけ医は市井の人が健康を保つのに欠かせない存在だ。

診察していて、おかしい、常には無い症状だと感じた場合、より専門性の高い医療機関を紹介してくれるので何かと頼りにされるとよいだろう。

嘔吐と、くも膜下出血との関係

嘔吐という現象は、本来逆流するはずのない胃の内容物が食道と口腔を通って体外に排出されることと定義される。

胃は、食物を消化するために胃酸を分泌している。

この胃酸はPh1程度と極めて強い酸性を持つ。

胃が悪い人の口元に顔を近づけると少し酸っぱい匂いがするのは、胃酸が逆流しているためだと言われている。

嘔吐は、毒性のあるものを食べてしまった時、冷たすぎるものなど刺激の強いものを大量に取った時などに起きる。

この反応を引き起こす嘔吐中枢と言う部位は、脳の中でも呼吸、血液の循環等生命の維持に関わる延髄に位置している。

そのため、脳が損傷すると嘔吐と言う症状が現れやすい。

ただし、くも膜下出血が起きた人すべてが嘔吐するわけではない(嘔吐するまもなく意識消失した場合など)ので、ひとつの症状だけで一喜一憂してもあまり意味がないようだ。

くも膜下出血に限らず、嘔吐があった場合には次のようなことに気をつけなければならない。まずは吐瀉物を飲み込まないようにすること。

通常私たちの咽頭には、食道と気道を分ける弁があり、物を飲み込んでも肺に入らないように機能している。

しかし、脳に損傷が起きると、この弁の開閉の機能が落ち、飲み込んだものが肺に到達し、肺炎(誤嚥性肺炎)を起こすことがある。吐いた場合は、すべて出してしまった方が安全だそうだ。

次に感染症を防ぐために吐瀉物には直接手で触れないこと。可能ならば流水で流す。

または手袋をした手で処置をしたのち、塩素系漂白剤を希釈した液でふき取るべきだと言われている。

尿量増加と、くも膜下出血との関係

くも膜下出血を代表例とする脳血管障害の後遺症としてよく知られているもののひとつに排尿障害がある。

私たちが排泄するときには脳と脊髄に存在する排泄中枢がはたらいて、膀胱や尿道を動かしている。

また、身体の余剰品をろ過する腎臓にその機能をはっきして尿をつくるよう指令を出すのも脳の働きだ。

くも膜下出血等脳血管障害では、すぐさま必要な処置がとられなかった場合、出血した血液が組織の間に流れ込み、脳に必要以上の水分(この場合は血液)が溜まる脳浮腫と呼ばれる状態になることが知られている。

脳浮腫が長く続くと、脳の組織がおされて、酸素が十分にいきわたらず、細胞が破壊されてしまうことがある。

排尿に関わる部位が損傷すると、失禁、何度もトイレに行きたくなる頻尿、尿が出にくくなる寡尿、尿が長時間でなくなる尿閉などになることがある。

尿閉は尿毒症につながることがあるので、気が付いたら火急速やかに医師の診察を受け必要な処置をしてもらうことが肝要だ。

くも膜下出血の場合、脳浮腫によって尿量が増す事例が多いそうだ。

くも膜下出血によって引き起こされる症状のうち、排尿の問題はどちらかと言うと副次的な問題、後遺症と呼んだ方がよいものだと言われている。

尿の異常を生じさせる病気は他にも、加齢による括約筋の緩み(ちょっとしたことで漏れる腹圧性尿失禁は女性におおい)膀胱炎、前立腺肥大症等がよく知られている。

いずれにせよ、不自由を感じるほど症状が重い場合は、受診(泌尿器科)をした方がよい。

意識レベル低下と、くも膜下出血との関係

くも膜下出血の発作が起こりそれが重症である場合、意識を失うことがある。

この意識不明と言う言葉はニュース等でよく聞く言葉だ。

また、意識と言う言葉は順法(遵法とも書く。法を固く守ること)意識等の熟語になってもいるがそもそも意識とはどのような存在なのだろうか。

このテーゼを突き詰めていくと、医学ばかりではなく、心理学、哲学、神学まで出てきてしまう。

ほどほどのところで定義をすると「起きていて自分の意志があり、外部の刺激に反応する」と言うことが意識があると言うことになる。

わが国では救急搬送など医学の現場で患者の意識の状態を示すときに意識レベルと言う言葉をよく使う。

患者の意識がどれぐらい保たれているかが意識レベルと言う事だが、これを推し量る手法として有名なものに、「3、3、9度方式」がある。

これは、外部から刺激、多くの場合は声掛けや痛みを与えた時に、反応があるか否かを示準にした物だ。

意識を失い、戻らないと言うのは死につながる大変危険な状態である。

倒れた後、意識がある場合、救助者はひたすら声をかけ続け患者の意識が失われないようにする必要がある。

また、状況によっては、くも膜下出血と言う疾患によってのみではなく、車両による轢断、熱傷、転落、感電、嘔吐したものによる窒息、溺死等、2次的被害による死に至ることもあるので、救助者が患者の安全を確保してほしい。

特に溺死は事故の中でも大変頻度が高い。

心疾患、もしくは脳疾患の発作で水たまりに倒れこんでおぼれて亡くなったと言うケースもあるので、普段から自分の健康に留意する必要が合う。

くも膜下出血の後遺症

くも膜下出血の後遺症について書き記していく中で、読者の皆様にはあらかじめお断りしておきたいことがある。

これから記述する後遺症は、あくまでよく言われている典型的な例である。

くも膜下出血を発症した人すべてが今回あげる後遺症になるわけではない。

また、このサイトに書いていない後遺症が絶対に起きないと言う事でもない。

倒れた人の様子が退院後どこかおかしいと感じたら、すぐに主治医に相談して、必要な措置を取っていただきたい。

身体の1部の機能が落ちても、他の機能が保たれていれば、工夫次第で日常生活に戻ることも可能だと言われている。

何よりもまずは発症しないことと、発症しても早期発見をし、生還できるように、普段から自分の体に気を配ることが必要だそうだ。

くも膜下出血の後遺症は、流れ出した血液が、脳のどの部位をどれぐらい長時間にわたって圧迫していたかによって、現われるものが異なる。

麻痺、手足の冷感、見当識(自分や自分の周りの状況を把握する力)障害及び脳血管性認知症、排尿障害などが代表的なものだ。

麻痺については、脳梗塞の後遺症として現われる場合に比べて頻度が少なくまれだと考えられている。

しかし、くも膜下出血を起こした人の多くが、血液に圧されたことによって脳が攣縮し、脳梗塞に近い状態「遅発性脳梗塞」になると言われており、合併症による後遺症もあることを忘れてはならない。

脳血管性の認知症は、他の認知症に比べて比較的病前の性格が保たれやすく、治療とリハビリテーションによって症状が改善することも多いので、発症しても慌てないでいただきたい。

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