くも膜下出血

くも膜下出血について、はじめに

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くもは、8本の足を持ち見た目は大変グロデスクだが、蝶や蛾等人間の農作物を荒らす昆虫を食べてくれる益虫である。

くもが樹木などにかける巣は粘着性があり、様々なものをくっつけて取り込むので、幸運の印とされネイティブアメリカンはそれを模したドリームキャッチャーと言うお守りを作る。

私達の身体にもこのくもの巣状の組織がある。

それが今回のメインテーマ、くも膜である。

くも膜とは脳や脊髄を守る脳脊髄膜のひとつで、外側の硬膜、内側で脳に接する軟膜の中間にある膜状の組織である。

このくも膜と軟膜の間には小柱と言う組織が複雑に入り組み発達し、隙間を作っている。

この小柱の様子がくもの巣に似ていることからくも膜の名が生まれたと言われている。

小柱が作り出すくも膜と軟膜の隙間をくも膜下腔と言うが、くも膜下出血は、ここに他の部位から流れ出した血液が溜まり、脳をおしてしまうことで、脳や神経の機能が阻害され、頭痛や嘔吐を引き起こす病気である。

急性のものは、何らかの兆しもなく、突然倒れる(中ると言われる)ので、脳卒中の1種に数えられている。

この疾患は発症した人が亡くなる確率が3割とも4割とも言われる危険なものであるが、発作が起こったとしても軽症ならば適切な処置と十分な療養の後、回復して社会生活に復帰することができる。

くも膜下出血の発生機序には血管を脆くし、出血しやすくする脳動脈瘤、血管が正常な流れにならない脳静脈奇形などが大きく関わっていると言われている。

また、頭部に強い衝撃が加わったことによって出血がおこることもある。

くも膜下出血の原因として脳動脈瘤はよく知られているものだが、よほど大きなものでなければ自覚症状がないと言われている。

脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の発作を起こさないためには、健康なうちに、脳ドッグを受け脳動脈瘤がないかを確認することが有効だと言われている。

もし動脈瘤が見つかった場合、クリッピング術、コイル塞栓術等で、破裂を防ぐ処置がとられる。

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