
便秘の症状と注意点
症状
普段から便秘で悩んでいるという方、様々な方法を試されているのではないでしょうか。
しかし、中には自分が便秘だとは気付いていない方もいらっしゃると思います。
もしも、3日間排便がないという方は、便秘という方がほとんど。
しかし、3、4日排便がなくても苦痛を感じないようであれば、便秘と考える必要はないでしょう。
この便秘には、タイプがふたつあります。まずは、器質性便秘というもの。
器質性便秘は、更に二つに分かれ一過性便秘と習慣性便秘があります。
一過性便秘の場合には、生活上の緊張やストレスなどが原因となっている可能性があります。
また、食物繊維の不足や水分の不足によっても起こることがあります。
これらの場合には、原因さえ分かれば対応ができ、自然に症状が治まることがほとんどとなります。
習慣性便秘の場合には、生活習慣や食事などが原因として起こっていることになります。
習慣性便秘は、更に3タイプに分かれ、直腸性便秘、けいれん性便秘、弛緩性便秘があります。
直腸性便秘の場合には、便が運ばれているにも関わらず、大脳がその刺激が伝わりづらく便秘の症状となってしまいます。
けいれん性便秘の場合には、ストレスや疲れなどが原因となり腸がひきつってしまい便秘の症状を引き起こしてしまいます。
弛緩性便秘の場合には、便意がありお腹がはる状態になります。
高齢者の方が多くなる体タイプで、これは腹筋が弱ってきたために起こる症状となります。
このように、一言で便秘といっても症状は人によって異なることになります。
あなたは、どのタイプに当たりますか。
タイプ
便秘には、様々な症状があります。
便秘で悩んでいるという方は、まずは自分がどういったタイプの便秘なのか知ることが大切となります。
便秘のタイプは2つに分かれますが、器質性便秘の場合には、腸の何らかの病気で起こっている便秘のことをいいます。
そして、機能性便秘は、排便の機能に障害があることで起こる便秘のことをいいます。
この時点で、あなたはどちらのタイプでしょうか。
例えば、旅行などに行った時には、普段は問題なく排便できているのに、旅行に行くとなぜか便秘がちになる、という方多いですよね。
これは、環境が変わったことによるストレスや緊張によって一過性の便秘になっているということ。
食事内容によっては、食物繊維が不足していたり、旅行先であまり水分が摂れていないという時にも一過性便秘になる可能性があります。
習慣性便秘の場合には、食生活や生活習慣などが関係していますが、習慣性便秘の様々なタイプの方が共通しているのは、腸内細菌バランスが崩れていることが上げられます。
私たちの腸内では、100兆個ともいわれる腸内細菌があります。
良く耳にする、ビフィズス菌や善玉菌などが、この腸内細菌。
これらの腸内細菌が、一定にバランスを保ってくれていることで、腸内環境は維持されていることになります。
しかし、便秘の方の腸内は悪玉菌が増えてしまい、有毒物質などが発生してしまいます。
そして、腸の活動が低下してしまい便秘の症状を引き起こしてしまいます。
そのため、日頃から腸内環境を整えておくことが大切となります。
女性がなりやすいのは
便秘で悩んでいるという方、便秘が辛いという方、いらっしゃるのではないでしょうか。
その中には、女性の方が多いと思います。
実は、日本人の女性のうち二人に一人は便秘といわれているんですよ。
これは、かなりの女性の方が便秘ということになります。
では、なぜ女性は便秘になりやすいのでしょうか。
それは、まずは生理が影響しています。
女性は、排卵後から生理前になると、黄体ホルモンという女性ホルモンを分泌することになります。
その際、腸の蠕動運動は停止することになります。
また、女性の場合には男性と比べると腹筋が弱いですよね。
この二つの影響により、腸の動きが低下してしまい、便秘を起こしてしまうことになります。
また、女性の場合には、トイレに行きにくいということも影響している様。
便意があっても、トイレになかなか行けないという方も多くいらっしゃいます。
こうして、我慢をすることが当たり前になってしまうと、直腸からの脳へ送る便意の信号が低下してしまいます。
気が付くと、便意の感覚がなくなってしまいます。
そうなってしまうと、長い間腸内にある便は水分が抜けて硬くなってしまい、出にくい状態になってしまいます。
便秘になってしまうと、腸内環境が悪くなってしまうことで口臭や体臭が強くなることも。
肌荒れで悩んでいるという方は、もしかしたら便秘が原因となっているかもしれませんよ。
便秘にならないためにも、便意があったら我慢しまいように心がけましょう。
ダイエットとの関係
女性の多く方は、便秘で悩んでいると思います。
日頃から、便秘対策を行っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
では、そんな便秘で悩んでいるという方の中に、ダイエット中という方はいらっしゃいますか。
女性の中には、ダイエットしているという方が多いのではないでしょうか。
実は、このダイエットも、便秘の大きな原因となっている可能性があります。
ダイエットをしている方の中には、極端に食事を制限している方もいらっしゃいますよね。
そうなると、食物繊維の摂取が減ってしまいます。
また、あまり水分も摂らなくなってしまうため、水分が不足してしまい便が硬くなり、便が移動しずらい状態になってしまいます。
ダイエットの際には、脂肪分などを抑える方も多いと思いますが、この脂肪分を抑えることで、便の滑りが悪くなるなんてことも影響してきます。
こういった、極端な食事制限でダイエットを行っているという方は、注意が必要となります。
実は、食物繊維は消化されずに、ほとんどが腸まで運ばれることになります。
そして、便の量を増やしてくれたり、腸内環境を整えてくれる働きをしています。
そのため、ダイエットの時にも食物繊維はしっかりと摂るように心がけましょう。
ダイエットを行う際には、バランスの良い食事、運動、水分が大切になってくるということ。
便秘になってしまっては、体重が落ちてもお腹がポッコリしてしまうなんてこともありますので、便秘対策も一緒に行いましょう。
腹痛
便秘に悩んでいるという方の中には、腹痛があるという方もいらっしゃると思います。
常に、お腹がはっているような感覚があるという方、ガスが溜まっているような感覚があるという方も、いらっしゃると思います。
また、便を出す時だけ、腹痛を伴うという方もいらっしゃるでしょう。
腹痛の原因や痛みの度合いは、人によって様々。
しかし、多くの場合には、止まってしまっている便に、腸内のガスが出口で行き場を失くしていることで、臓器を圧迫していることが考えられます。
ただの便秘と思っている方も多いと思いますが、こんな風に聞くと、ちょっと怖くなりませんか。
この痛み、実は他の病気が隠れていることもあります。
便秘だからとほおっておかずに、なるべく慢性化しないように心がけましょう。
便秘による腹痛を少しでも抑えるには、マッサージが効果的。
腸に刺激をすることで、腸の動きを良くし、便意を起こす効果がありますよ。
マッサージ方法は、簡単。指を揃えて、おへその周りを時計回りにマッサージしていきましょう。
また、腰を温めることもおすすめ。
腰を温めながら、お腹のマッサージを行うと、より効果を感じることができるのではないでしょうか。
便秘を解消しようと、下剤などを利用している方も多くいらっしゃると思いますが、まずはこういったマッサージなどを行って、自然に便意を起こすように心がけましょう。
また、腹痛がひどい時には無理をせずに早めに病院に行くようにしましょう。
こわい便秘
常に、便秘の状態が続いているという方は、「もう慣れちゃったから」という方も、いらっしゃるかもしれません。
慢性化の便秘の方は、出ないことが当たり前の状態になってしまって、それほど苦痛を感じない方も、いらっしゃるでしょう。
しかし、便秘はほおっておくことで、病気の原因となってしまうこともありますよ。
例えば、大腸がん。実は、大腸がんは日本人には少なかったがん。
しかし、食生活の変化により、最近は日本人の方でも大腸がんの方が増えてきています。
大腸がんは、便の中に含まれている、有害物質が原因のひとつとなっています。
便秘の方は、腸内に長い間便がとどまってしまいますので、大腸がんの発生を促してしまう可能性があります。
また、便秘により、痔になってしまう方も多くいらっしゃいます。
便秘の方は、便が硬かったり、なんとか出そうと思い切りいきんでしまいますよね。
そのため、肛門が切れてしまい、痔になってしまうことがあります。
便秘が悪化してしまうと、痔の状態も悪化することになってしまいますので、早いうちから便秘の改善する必要がありますね。
そして、アレルギーなども便秘により起こることがあります。
大腸がん同様、便が大腸に長い間とどまってしまうことが、アレルギーに繋がっている可能性があるといわれています。
このように、便秘はほおっておくと、病気につながる可能性があるということ。
たかが便秘と軽く考えず、早めに便秘を解消するように心がけましょう。
注意点
便秘の方の中には、排便の習慣がないという方も、多いと思います。
常に、快便という方は、朝起きたらすぐに便意を感じるという方、食後はすぐに便意を感じるという方も、いらっしゃいます。
こんな方は、毎日の排便が当たり前となっています。便秘の方にとっては、羨ましい限りですよね。
便秘の方は、このように毎日排便を習慣づけることが、大切となります。
習慣にするためには、まずは便意を見逃さないことが大切となります。
女性の方であれば、朝はお化粧などで時間がないという方、外出先ではしづらいという方、お仕事中はなかなか難しいという方も、いらっしゃると思います。
しかし、この便意をずうっと見逃しているうちに、便意の感じ方が鈍くなってしまいます。
そして、更に便秘の状態を悪化させてしまうことになります。
また、中には便意を感じても「いきみすぎると痔になるのが嫌」という方もいらっしゃいます。
しかし、そのまま便を出さないわけにはいきませんよね。
確かに、いきむことで、痔になってしまう可能性もありますが、まずはそうならないためにも早めに排便することが、大切となります。
ほおっておけば、それだけ便は固くなり、出しづらい状態になってしまいます。
痔にならないためにも、自然な排便ができるように排便の習慣をつけることが大切となります。
朝は、なるべく時間に余裕を作るように心がけ、自然と便意が起こったらトイレにいけるように習慣付けるようにしましょう。
食欲不振
便秘の方の中には、最近食欲がなくなってきた…なんて方もいらっしゃると思います。
実は、食欲不振と便秘の因果関係はまだ分かっていないのが現状。
しかし、便秘の方は腸の働きが悪くなっていますので、他の消化器官に何らかの悪影響を与えている可能性があります。
便秘になってしまうと、まずは便を出そうということばかりに気を取られてしまいますよね。
そのため、下剤を使ったりする方も多くいらっしゃると思います。
それでは、根本的な解決とはなっていませんよね。
便秘になった場合には、まずは便秘の原因を探ることが大切。
最近の食事を振り返ってみて、バランスの取れた食事をしていたか、またストレスは溜まっていないか、最近体は動かしているか、など考えてみましょう。
便秘によって、食欲不振を感じている方であれば尚更。
まずは、便秘を改善するように心がけましょう。
どんなに食欲がなくても、栄養を摂ることは大切。
食欲がないからと、食事を摂らないようであれば、更に便秘の状態は悪化してしまいます。
更に、他の体調不良が出てくる可能性もあります。
食欲不振の場合には、食べやすい果物やヨーグルトなどの栄養価の高いものを選ぶようにしましょう。
運動をすることで、お腹が減ってくる可能性もあります。
運動は、便秘解消にもつながりますので、便秘からくる食欲不振の場合には運動は欠かせない改善方法ではないでしょうか。
まずは、無理をしない程度に栄養摂取、運動を行いましょう。