
椎間板ヘルニアとは
椎間板ヘルニアの原因
激しい腰痛に悩まされていませんか。
腰痛は誰しもが一度は経験するものでしょう。
日常的な動作の繰り返しでも腰痛になってしまうことがあります。
例えば、屈んだり重いものをもったりすることが多い仕事をされている方や、あるいは子育て中の方には腰痛は起こりやすいものですね。
腰痛になると2、3日痛みが引かず、じっと寝ているしかできなくなってしまうこともあります。
鎮痛剤を飲んだり、姿勢を正すことで一時は緩和される痛みもありますが、慢性的に発生する痛みもあります。
慢性的な痛みに悩まされている方は、椎間板ヘルニアになっている可能性もあります。
椎間板ヘルニアと聞けば、腰痛の原因となる病気であると知っている方も多いでしょう。
椎間板は私たちの背骨の部分にあります。
人間の背骨は合計24個の骨で作られています。この骨は椎骨と言われます。
この24個の椎骨の連なりの隙間にあり、クッションの役割をしているのが椎間板です。
一つ一つの椎間板は、まるでおまんじゅうのような構造になっています。
おまんじゅうの外側の部分、皮の部分が繊維輪と呼ばれる部分です。
そして中身の餡の部分が、髄核と呼ばれる部分です。
椎間板ヘルニアは、おまんじゅうの外側の部分の皮(繊維輪)に亀裂が入り、中身の餡の部分である髄核が出てしまい、膨れてしまう状態をいいます。
この飛び出した部分が近くにある神経などを圧迫することで、痛みが症状として現れます。
これが椎間板ヘルニアの痛みの原因です。
椎間板ヘルニアの初期症状
椎間板ヘルニアと聞いても、腰の激痛になるという知識しか持たない人は非常に多いです。
しかし、腰の激痛になる前に、初期の段階で椎間板ヘルニアの症状を見極め、医療機関に受診することが大切です。
早い段階で原因を解明して、激痛になってしまう前に予防策、治療を受けましょう。
椎間板ヘルニアの初期症状は、体の感覚が鈍くなるというものです。
また同じ姿勢を続けてとるのがつらくなり、運動がしにくいという感覚が生じます。
また椅子などから立ちあがることが困難になります。
下半身がしびれているかもという感覚が生じるようになったら、すぐに医療機関を受診しましょう。
仕事や、日常の動作から体に無理な付加をかけていると思っている方ほど、発見は遅くなります。
少し休めば治るだろう、それまでは頑張ろうというように思ってしまうからです。
椎間板ヘルニアは進行してしまうと、自然治癒がとても困難になります。
手術が必要になってしまう場合もあります。手術が必要なほど重症になってしまえば、仕事はおろか日常生活にも支障をきたします。
したがって症状が進行してしまう前に、少しでも疑問を持った時には検査を受けるようにしましょう。
椎間板ヘルニアの初期症状が過ぎると、おしりから足の部分にかけて激しい痛みが出てきます。
症状が重くなれば、体にしびれが起こります。
しびれが起こると歩くことや、簡単な動作すらもできなくなってしまう可能性もあります。
急にある姿勢や、圧力を受けたために初期症状なくして、椎間板ヘルニアになってしまうこともあります。
椎間板ヘルニアの治療法
椎間板ヘルニアには大きく分けて2つの治療方法があります。
一つは、保存療法と呼ばれるものと、もう一つは手術療法です。
保存療法は、手術のように体にメスをいれない療法で、初期ヘルニアの方などは多くの場合保存療法を行います。
この保存療法を行った後に、効果が現れない場合に外科的な治療法である手術療法がおこなわれます。
急に激痛に襲われ、椎間板ヘルニアと診断されると、それは急性期と呼ばれます。
急性期の場合に、最初に指示される治療方法が安静治療です。
安静治療とは、字の通りに安静の状態を保つということです。
椎間板ヘルニアの原因は人によって異なります。
しかし椎間板が飛び出してしまうことでの痛みには変わらないので、腰や背骨などに余計な圧をかけず、安静にして過ごすことが一番大切です。
痛みが発祥してから一週間程度は安静治療を行い、激痛が緩和されてから治療が始まることが一般的です。
痛みが激しい場合には、同時に鎮痛剤治療やコルセットの着用などを行います。
急性期が過ぎて痛みが慢性的になってくると、慢性期、もしくは亜急性期と呼ばれます。
この時期は急性期の激痛と比べると痛みは我慢できる程度になっています。
慢性期には下肢のしびれや痛みが現れるとともに、下肢の筋力が低下していきます。
それによって失禁する場合もあります。
この時期には複式呼吸療法、コルセット療法、運動療法、物理療法、鎮痛剤などの治療が行われます。
急性期、慢性期を過ぎ保存療法を3か月程度続けても効果が現れない場合には手術療法がおこなわれます。
椎間板ヘルニアの症状
椎間板ヘルニアの自覚症状の代表的なものは腰痛です。
初期の症状としては、体の感覚が鈍くなることも挙げられます。
初期症状で椎間板ヘルニアを疑う人は、体、特に下半身の感覚が急に鈍くなり、椅子に長い間座っていることがつらく感じるようになります。
症状が進行すると、はっきりと腰痛を感じます。
椎間板ヘルニアは、背骨の骨の間にある椎間板に亀裂が入ってしまい髄核が外に飛び出してしまい引き起こされる症状です。
背骨の部分の神経に触ることから背骨に関する部分に激痛が引き起こされます。
したがって腰痛が最も多い自覚症状なのです。
次に、多い症状は下肢のしびれです。
さらに筋力の低下、膀胱直腸障害、坐骨神経痛、感覚障害、冷感などの変化も見られるようになります。
これらの症状は、個人差がありますので、全ての症状が起こるわけではありません。
またもちろんこれらの症状が出たからといって、椎間板ヘルニアであると決まったわけでもありません。
椎間板ヘルニアと他の腰痛を区別するためには、チェック項目が数か所あります。
まず、長時間立っているのがつらいこと、そして15分程度でも座り続けているのがつらいことがあげられます。
椎間板ヘルニアの大きな特徴としては、長い時間同じ態勢を取っていることがつらいということです。
このような症状が現れた場合には椎間板ヘルニアを疑いましょう。
また一旦座ってしまうと、立ち上がることが困難、またはひざを伸ばした状態で下肢を持ち上げることが難しいという特徴があります。
椎間板ヘルニアの種類
椎間板ヘルニアは、背骨を作っている骨の間のクッションの役割をしている椎間板に亀裂が入り、中身の髄核が飛び出てしまうことで、神経などに刺激を与えて痛みを引き起こす症状です。
椎間板の主な症状としては、腰から下の感覚が鈍くなってしまったり、座っていられない、もしくは立っていられないほどの激痛を引き起こすことです。
また腰から下の筋肉が衰え失禁する場合もあります。
一口に椎間板ヘルニアといっても、細かく症状を見ると数種類に分けることができます。
椎間板ヘルニアには大きく分けて2つあり、そのうちの1つは脱出型と言われているものです。
これは骨と骨との間のクッションの役目をしている椎間板の中から中身の部分である髄核が飛び出てしまっているものをいいます。
髄核は、外側の部分である繊維輪の亀裂から外に飛び出します。
飛び出した髄核が神経を圧迫して激しい痛みを引き起こします。
2つ目は膨隆型と呼ばれるものです。
膨隆型の場合には、椎間板の中身の髄核が繊維輪から飛び出ることなく、変形してしまうものです。
繊維輪が髄核と一緒に変形して、神経を圧迫することで痛みを引き起こします。
脱出型の椎間板ヘルニアは、激しい痛みを引き起こす一方で治りも比較的早いという特徴があり、膨隆型の椎間板ヘルニアの特徴は慢性化しやすく治りにくいということです。
また体の反応と痛みによっても3つの種類に分けられます。外側性、内側性、中心性と呼ばれます。
外側は神経の外側が圧迫されているもの、内側性は神経の内側を圧迫するもの、中心性は神経本体を圧迫するものです。